2016年のリーグ制覇以来、成績が下降気味の日本ハムファイターズ。
2017年からの順位は5位→3位→5位と苦しい順位が続き、選手層の薄さも相まって、なかなか復調の兆しが見えません。
そんな日本ハムファイターズには若手選手の活躍が期待されていて、若手でも1軍戦に出場するなど、前向きにとらえれば他球団よりも経験を積むことができています。
今回は、そんな日本ハムファイターズで次世代を担っていく可能性がある2020年、期待の若手投手について紹介していきます。
日ハムの2020年の期待の若手野手は誰?ブレイクは確実?
堀瑞輝
1人目の選手は堀瑞輝(ほり・みずき)選手です!
堀瑞輝選手は1998年生まれの21歳、身長177センチ、体重78キロ、左投げ左打ちのスリークォーターの投手で、2016年ドラフトで1位指名を受けて入団しました。

堀瑞輝選手は最速150キロのストレートを投げ、変化球はスライダーとチェンジアップを投げ分け、ストレート主体のピッチングをする投手です。
広島県出身の堀瑞輝選手は小学2年生の時に投手兼外野手として野球を始め、高校は広島新庄高校へと進学しました。
高校1年生の夏からベンチ入りを果たし、甲子園には2年生の夏、3年生の夏と出場し、通算5試合に登板し、42イニングを投げて奪った三振は26個、防御率は1.90の成績を収め、3勝をあげました。
3年夏の甲子園の後はU-18アジア選手権の代表に選ばれ、3試合に登板し9イニング無失点、18奪三振の好投で優勝に貢献し、その後に行われた、いわて国体で自己最速の150キロを記録しました。
2016年に行われたドラフト会議では日ハムから1位指名を受け、契約金7000万、年俸750万で入団。
2017年シーズンはイースタンリーグで11試合に登板して3勝1敗、防御率1.98の成績を収め、8月9日の楽天戦で救援投手として1軍デビューを飾り、この年は1軍戦に4試合に登板して0勝1敗、防御率3.38の成績に終わりました。
シーズン終了後には12球団の新人投手、高卒の新人選手から唯一、日本代表に選出され第1回アジアプロ野球チャンピオンシップに出場しました。
11月16日の韓国との第1戦で延長10回から登板し、2死満塁のピンチを無失点で抑えた後にチームのサヨナラ勝ちで勝ち投手となりました。
世界戦での好投もあり、活躍が期待された2年目でしたが、日の丸を背負い、自分への期待も高めすぎてしまい、「1軍にいなきゃいけないと追い込みすぎて、自分の投球レベルを上に見すぎた」と気持ちが空回りしてしまい、2軍戦でも低迷し、結果を出せないことから悔し涙を流したこともあったそうです。
5月以降は初心に戻ることを大切にし、結果も向上してきた6月ごろに左太ももを肉離れで戦列を離れるも、7月には戦列に復帰し、28日に行われたオリックスとの試合で5回を無失点に抑えプロ初勝利を決めました。
2019年シーズンからは栗山秀樹監督が初めて導入した「オープナー・ショートスターター」として10試合に登板するなど期待に応え、今季は自己最多の53試合に登板して、4勝4敗5ホールド、1セーブ、防御率5.22の成績を収めました。
先発へのこだわりが強かった堀瑞輝選手ですが、今年の契約更新の場で球団から先発と中継ぎのどちらをやりたいかと問われ、「リリーフがやりたい」と伝え、来季からは中継ぎとしての起用になることになりました。
ここまで順調に成長し、プロの環境にも順応した堀瑞輝選手が4年目となる来年は日ハムの投手陣、球団を支える投手になってくれることを期待しています!
西村天裕
2人目の選手は西村天裕(にしむら・たかひろ)選手です!
西村天裕選手は1993年生まれの26歳、身長177センチ、体重187キロ、右投げ右打ちのオーバースローの投手で、2017年ドラフトで2位指名を受けて入団しました。

西村天裕選手は最速154キロのストレートを投げ、変化球はカットボール、フォーク、スライダーを投げ分け、フォークを決め球に使い、ストレートに威力があるピッチャーです。
和歌山県出身の西村天裕選手は小学2年生の時に捕手として野球を始め、中学2年生の時に投手に転向し3年生の夏は和歌山市選抜として全国大会を経験し、高校は和歌山商業高校へ進学しました。
和歌山商業では2年生の秋からエースとして活躍して県大会3位にまで導き、近畿大会に出場するも初戦で敗退してしまい、春の選抜甲子園の出場はできませんでした。
3年生の夏も地区予選の3回戦で敗退し、甲子園の出場は叶わず、帝京大学に進学し1年生の春からリーグ戦に出場し、首都大学リーグで通算25勝をあげ、大学4年生の時にプロ志望届を提出するも、ドラフト直前に左膝前十字靱帯を損傷し、指名回避され、社会人野球に進みました。
社会人野球ではNTT東日本に入社し、1年目はリハビリに時間を費やし、8月には試合で投げられるようになり、2年目には本来の体のキレを戻し、抑えとして都市対抗野球や日本選手権の出場に貢献しました。
大学時代から評価が高く、社会人でケガから復帰し最速154キロのストレートを投げられることが評価され、2017のドラフト会議で日ハムから2位指名を受け、契約金7000万、年俸1200万で入団しました。
プロ入り後は即戦力として期待され、開幕一軍入りを果たし、4月7日のロッテ戦に3番手で登板し、プロ初勝利を記録し、中継ぎ陣が豊富なファイターズですが、26試合に登板し、防御率は3.52の成績を収めました。
プロ入り1年目は夏ごろから体力面に課題を残し、交流戦の頃から思ったようなボールがいかず、悔しい思いを経験し、オフの間に長距離走やウエイトトレーニングで1年間投げられる体力づくりに励みました。
2年目の今年は中継ぎとして活躍し、昨年よりも9試合多い35試合に登板し、1勝0敗3ホールド、44イニングを投げて55個の三振を奪い、防御率は3.83を記録しました。
大学生の頃から期待値の高い西村天裕選手ですが、プロ入り後の2年間でも順調に成長し、3年目となる来年は50試合登板を目標に掲げており、さらなる活躍が期待されます!
上原健太
3人目の選手は上原健太(うえはら・けんた)選手です!
上原健太選手は1994年生まれの25歳、身長190センチ、体重83キロ、左投げ左打ちのスリークォーターの投手で、2015年ドラフトで1位指名を受けて入団しました。

上原健太選手はNPB日本人左腕としては最長身の190センチの恵まれた体格から最速151キロのストレートを投げ、変化球はスライダー、カーブ、フォーク、スクリュー、シュートを投げ分けます。
沖縄県出身の上原健太選手は小学生の頃から野球を始め、中学校卒業までは沖縄県の学校に通い、高校は広島県の広陵高校に進学しました。
広陵高校では1年生の夏からベンチ入りを果たすと、2年生の夏に現・日ハムの有原航平選手の活躍で甲子園に出場するも上原健太選手に登板の機会はないままチームは敗退してしまい、2年秋からエースとして活躍するも甲子園に出場することができず、明治大学に進学しました。
明治大学では1年生の春からリーグ戦に出場し、2年生の時には中継ぎとして、チームの春秋連続のリーグ制覇に貢献し、3年生になると秋のリーグ戦で防御率は0.96で最優秀防御率のタイトルを獲得しました。
4年夏にはユニバーシアード大会に出場して国際部隊も経験し、大学のリーグ戦では通算57試合に登板し14勝9敗、防御率2.14、172奪三振を記録し、2015年に行われたドラフト会議で日ハムから1位指名を受け、契約金9000万、年俸1300万で入団しました。
活躍が期待されたプロ入り1年目は2月の紅白戦で1/3回を投げて8失点と大乱調でオープン戦にすら登板できず、2軍で経験を積み、1軍の初登板は9月29日のロッテ戦で1回を投げて被安打1本の無失点で終えました。
2年目のシーズンは夏ごろから先発として起用され、8月20日の西武戦でプロ初勝利を挙げると、9試合に登板し、1勝5敗、防御率6.23でシーズンを終え、この年のオフで明らかになった話ですが、この年に活躍ができなかった場合、野手転向を球団から打診されていたことを明らかにしました。
3年目のシーズンから徐々にプロの世界にも慣れ「自分の中でこうすればいいのではないかというのがわかってきた」と自信がついてきて、2018年は10試合に登板して4勝0敗、防御率3.13の成績を収め、リーグ戦でチーム3位躍進に貢献しました。
前半戦は上り調子で終えた上原健太選手でしたが、シーズン後半戦は故障に苦しみ9月末で2軍での調整を余儀なくされるなど、スタミナやコンディションの調整に課題を残したシーズンとなりました。
2019年シーズンは栗山監督が導入したオープナーとして、第2先発を経験しましたが、13試合の登板にとどまり、1勝3敗、防御率は5.56の成績に終わり、契約更新の場で来季に向けて「先発投手として長いイニングを任せられる投手になるために、いい印象を見せたい。最低でも6回は投げられるところを首脳陣に見せられるようになりたい」と来季の活躍を誓いました。
上原健太選手はチーム内で1番体脂肪が低く、スタミナがないことを自覚していて、今オフには長いイニングを投げられるスタミナをつけられるように1日7食の食トレに取り組み、来年のキャンプインまでに体重は93キロ、体脂肪率は10パーセント台にまで上げることを目標にしています。
体の線が細く、モデル体型の上原健太選手が来年はがっしりとした体を手に入れ、先発投手の柱として活躍してくれることを期待しています!
まとめ
今回は2020年の日ハムで活躍の期待がかかる3投手を紹介しました。
今回紹介した3選手はポテンシャルが高く、何かちょっとしたきっかけをつかめばブレイクしてくれる選手だと思っています。
日ハムは他球団にない「オープナー・ショートスターター」制を採用していて、投手にとっては環境に慣れるまで大変だとは思いますが、登板する機会は数多く与えられ、良き経験となると思います。
来年は紹介した3選手が実力を発揮して2016年以来のリーグ制覇をしてくれることを期待しています!
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